2023年9月12日火曜日

DIYレトロゲーム機「Nibble」の開発環境構築 その2


「Nibble-Launcher」のビルド

クラウドファンディングサイト「Makuake」でオーダーした、DIYレトロゲーム機「Nibble(ニブル)」。

Nibble


執筆時点では、まだコチラで購入できますよ~。

これを使って色々なゲームをプログラミングしたいのだけれど、プログラムを書き込んだ後に元に戻せなかったらどうしよう!?

…というわけで、工場出荷時の状態に戻す方法を探っています。

工場出荷状態で書き込まれているプログラムは、この「Nibble」の開発メーカーであるCircuitMess社のGitHubから入手できるようです。

どうやら、そのプログラムは「Nibble-Launcher」というもののようです。

つまり、コイツをダウンロード、ビルドして「Nibble」に転送すれば工場出荷時の状態に戻せるのでは?

早速やってみましょう!

CircuitMess社のGitHubのURLは以下の通り。


https://github.com/CircuitMess


このページから、その「Nibble-Launcher」を探していきましょう。

ページを下の方に移動してもらって…。

GitHub - 1


以下のように「View all repositories」の部分をクリックして、全てのリポジトリを展開しましょう。

GitHub - 2


「Nibble-Launcher」どこかなぁ~?

GitHub - 3


あった!

これだね!!

GitHub - 4


さて、この「Nibble-Launcher」は、そのルートディレクトリに「.ino」という拡張子のファイルがあることから、開発環境は「Arduino IDE」を使う必要があるみたいです。

まずは「Nibble-Launcher」をどこにダウンロードしましょうか?

ここでは、前回の作業で「Arduino IDE」のインストール時に自動的に作成された以下のディレクトリ以下にダウンロードすることにしましょう。


C:\Users\<ユーザー名>\Documents\Arduino


「Nibble-Launcher」のダウンロードは、GitHubのサイトからZIPファイルをダウンロードをして、それを展開して上記のディレクトリにコピーしても良いのですが、ここではナウい方法として「git clone」コマンドを使いましょう。

その場合は「Cygwin」を使うと良いでしょう。

「Cygwin」のインストール方法は、こちらのページを参考にしてください。

「Cygwin」のインストールが終了しターミナルを開いたら、以下のコマンドで上記のディレクトリまで移動します。


$ cd /cygdrive/c/Users/<ユーザー名>/Documents/Arduino

Cygwinターミナル - 1


そうしたら、ここのディレクトリに以下のコマンドで「Nibble-Launcher」をダウンロードしましょう。


$ git clone https://github.com/CircuitMess/Nibble-Launcher.git

Cygwinターミナル - 2


「Arduino IDE」のインストール時に自動的に作成されたディレクトリを確認してください。

以下のように「Nibble-Launcher」というディレクトリが作成されていますか?

「Arduino IDE」のインストール時に自動的に作成されたディレクトリ


では「Arduino IDE」を起動させましょう。

画面左上の「File」メニューから「Open...」の項目をクリックします。

Arduino IDE - 1


「開く」ダイアログが表示されますので、ダウンロードした「Nibble-Launcher」直下にある「Nibble-Launcher.ino」というファイルを選択し、「開く」ボタンをクリックです。

「開く」ダイアログ


新たに「Nibble-Launcher」用の画面が開きましたね。

元の画面はもう閉じちゃって構いません。

試しにこの状態でビルドしてみましょう。

「Arduino IDE」の画面左上の「V」マークをクリック!

Arduino IDE - 2


ビルド通るかなぁ~?

う~ん、エラーが出てしまいました。

エラーメッセージを見てみると、ターゲットのボードが有効ではない…とかなんとか。

あーそうか!

この「Nibble-Launcher」のプロジェクトを開いてから、ターゲットの設定をしてないや!

Arduino IDE - 3


というわけで、ターゲットの設定をします、

「Arduino IDE」画面上部の「Tools」メニューから「Board」→「CircuitMess ESP6266 Boards」→「Nibble」と各項目を順にクリックしていきます。

Arduino IDE - 4


これで再度ビルド!

しかし、またダメ~!!

Arduino IDE - 5


うーむ、どうやらビルドに必要なソースコードが足りないみたいですね。

その場所というのが以下のディレクトリです。


C:\Users\<ユーザー名>\Documents\Arduino\Nibble-Launcher\src\Games

ソースコードを追加しないといけないディレクトリ


この中のディレクトリは「Nibble」の工場出荷時にインストールされている各ゲームの名前です。

まあ「Invaderz」というゲームは記憶にありませんが…。

そして、各ディレクトの中は案の定、空っぽです!

ということは、各ゲームのソースコードは「Nibble-Launcher」とは分離されていて、各々のソースコードをGitHubからダウンロードしないといけないのでしょうね。


さて、長くなっちゃうので一旦ここで区切りましょう。

次回は、各ゲームのソースコードをダウンロードしてビルドを通し「Nibble」へ転送して動作確認を行っていきます。

この一連の作業をもって、開発環境を学んでいきましょう。


<続く>

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