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2026年4月1日水曜日

TOPPERS/ASP - PIC24F版 その4

前回からの続きです。

このテーマを最初からご覧になる場合はこちらからどうぞ。


雛形プロジェクトの作成

今回のTOPPERS/ASP PIC24F版では、OSで使用するタイマーやデバッグ出力用のシリアル通信などのデバイスドライバをMicrochip社のMPLAB Code Configurator(MCC)で吐き出したものをそのまま利用しています。

MCCは、ターゲットのクロックの設定やピンの割り付けなどの作業をGUIで簡単に設定するツールです。

MPLAB X IDE」上で動作するものであり、前々回「MPLAB X IDE」をインストールした時に一緒にインストール済みです。

MPLAB Code Configurator(MCC)


これを使用して、必要なデバイスドライバやミドルウェアをソースコードとして吐き出させるために、今回のターゲットである「Explorer 16/32 Development Kit」用の雛形プロジェクトを作成します。

とはいえ、今回これは必須の作業ではありません。

かつて、Microchip社のこの手の設定ツールで出力させたソースコードには、再配布に厳しいライセンスが設定されてました。

しかしながら、これが最近大幅に緩和され、自由に再配布しても問題ないライセンスとなりました。

したがって、このブログで配布しているTOPPERS/ASPのソースコードの中に、これらのデバイスドライバも含まれています。

その証拠、前回ちゃんとビルド通りましたよね?

なので、単純に「Explorer 16/32 Development Kit」でTOPPERS/ASPを動かしたいだけなら、今回の記事の作業は必要ありません。

ただ、もし「Explorer 16/32 Development Kit」でTOPPERS/ASPがサンプルプログラムまで動作した次の段階として、他のデバイスドライバが必要(I2CとかSPIとかね…)だとか、PIC24Fを積んだ別のボードにTOPPERS/ASPを動かす必要が出てきた時のために、MCCの使い方を知っておいた方が良いと思います。

何より、色々なベンダーのマイコンを扱っていると、この手のツールの使い方は全部似て非なるものなので、すぐに忘れちゃうので、自分のためにメモを残しておこうかと…。


では、早速作業です。

まずは「MPLAB X IDE」を起動して下さい。

画面上部の「File」、「New Project...」メニューを順にクリックしていきます。

「MPLAB X IDE」 - 1


以下のような「New Project」ダイアログが表示されます。

ここから「Categories」リストから「Microchip Embedded」を、「Projects」のリストから「Application Project(s)」をそれぞれ選択して、ダイアログ下方の「Next >」ボタンをクリックしてください。

「New Project 」ダイアログ - 1


以下の画面では「Family」コンボボックスで「16-bit MCUs (PIC24)」を「Device」コンボボックスで「PIC24FJ1024GB610」をそれぞれ選択し、ダイアログ下方の「Next >」ボタンをクリックします。

「New Project 」ダイアログ - 2


以下の画面では、インストールの仕方によっては複数の項目がリストされているかもしれませんが、ここでは「XC16 (vX.XX)[C:\Program Files\Microchip\xc16\vX.XX\bin]」を選択状態にして、ダイアログ下方の「Next >」ボタンをクリックします。

「New Project 」ダイアログ - 2


以下の画面では「Project Name」の右側のテキストボックスにプロジェクト名を入力します。

適当に「hinagata」とかで良いでしょう。

入力して「Next >」ボタンをクリック。

「New Project 」ダイアログ - 3


すると「New Project」ダイアログは閉じられ「MPLAB X IDE」のメインビューは以下のような表示が現れます。

もし、このページの右下に「Finish」ボタンが押せるような状態となっていたら、これをクリックします。

「MPLAB X IDE」 - 2


しばらく待っていると、以下の画面に切り替わります。

ここからGUIで今回のターゲットである「Explorer 16/32 Development Kit」で動くソフトウェアを作るために様々な設定をしていきます。

「MPLAB X IDE」 - 3


まずは(多分、最初に開いていると思われる…)「System Module」から設定して行きましょう。

「System Module」タブの更に下の「Easy Setup」タブから…。

デフォルトで「FRC Oscillator」のところを「Primary Oscillator」に変更です。

「MPLAB X IDE」 - 3


そのすぐ左の周波数設定をデフォルトで「8000000 Hz」のところを「32000000 Hz」に変更。

「MPLAB X IDE」 - 4


少し下にスクロールして「Use Secondary Osillator」チェックボックスを✅️に。

「MPLAB X IDE」 - 5


さらに下へスクロールして「Emulatoe Pin Placement」コンボボックスをデフォルトで「Communicate on PGEC1 and PGED1」のところを「Communicate on PGEC2 and PGED2」に変更。

「MPLAB X IDE」 - 6


「System Module」タブの更に下、現在の「Easy Setup」タブから「Registers」タブに切り替えて、それからちょっと下へスクロール…。

FDEVOPT1」レジスタの「ALTVREF」ビットをデフォルトで「VREF+ and CVREF+ on RA10, VREF- and CVREF- on RA9」のところを「VREF+ and CVREF+ on RB0, VREF- and CVREF- on RB1」に変更。

「MPLAB X IDE」 - 7


下にスクロールして…。

FOSC」レジスタの「KCKSM」ビットをデフォルトで「Both Clock switching and Fail-safe Clock Monitor are disabled」のところを「Clock switching is enabled, Fail-safe Clock Monitor are disabled」に変更。

「MPLAB X IDE」 - 8


次は「FOSCSEL」レジスタ。

「PLLMODE」ビットをデフォルトで「No PLL used; PLLEN bit is not available」のところを「96 MHz PLL (8 MHz input)」に変更。

「MPLAB X IDE」 - 9


まだまだ…。

FPOR」レジスタの「LPCFG」ビットをデフォルトで「No Retention Sleep」のところを「Retention Sleep controlled by RETEN」に変更。

「MPLAB X IDE」 - 10


お次は「CLKDIV」レジスタの「RCDIV」ビットをデフォルトで「Primary Oscillator」のところを「Primary Oscillator with PLL Module」に変更。

「MPLAB X IDE」 - 11


そろそろ飽きてきた…。

OSCCON」レジスタの「NOSC」ビットをデフォルトで「Fast RC Oscillator」のところを「Primary Oscillator with PLL Module」に変更。

「MPLAB X IDE」 - 12


これで「System Module」に関して「」設定終了です。

…つーことは、まだやんなきゃならないことがあります。

作業してピンと来た方も多いと思いますが、ここまでの設定は基本的なクロック設定だったり、デバッグピンの選択だったり…マイコンの基本的なコンフィグレーションに過ぎません。

TOPPERS/ASPを動かすためには、更にいくつかの設定が必要です。

例えば、OSが使用するタイマーとか、デバッグ用のシリアル通信ポートなどのペリフェラルです。

まずは、タイマーの設定を行いましょう。

これには「Resource Management [MCC]」タブを開く必要があります。

「MPLAB X IDE」の左側にタブがありますので、それをクリックすると開くことができます。

「MPLAB X IDE」 - 13


この「Resource Management [MCC]」タブの下方には「Device Resources」というリストがあります。

ここには、追加可能な様々なペリフェラルが並んでいます。

アルファベット順にソートされているのでタイマーは下の方にありますね。

「TMR1」の左側の「+」マークをクリックしましょう。

「MPLAB X IDE」 - 14


すると「Resource Management [MCC]」タブの上方の「Project Resources」リストに「TMR1」が追加され、メインビューには「TMR1」の設定画面が開きます。

今度は、コイツの設定をしないといけません。

まあ「System Module」の時ほど複雑じゃないですよ?

「MPLAB X IDE」 - 15


TMR1」タブの更に下の「Easy Setup」タブから…。

「Prescaler」は、デフォルトで「1:1」のところを「1:8」に変更します。

「MPLAB X IDE」 - 16


次に「Period Count」のテキストボックスに「0x4E1F」と入力します。

(このとき「Timer Period」のテキストボックスが赤く点滅したりしますが、気にしなくていいです。)

同時に「Enable Timer Interrupt」チェックボックスを✅️にしておきましょう。

「MPLAB X IDE」 - 17


最後に、シリアル通信ポートの設定を行いましょう。

タイマーのときと同様に「Device Resources」リストで今度は「UART1」の左側の「+」マークをクリックしましょう。

(「Foundation Service~云々」じゃない方。)

「MPLAB X IDE」 - 18


「Project Resources」リストに「UART1」が追加され、メインビューには「UART1」の設定画面が開きます。

「MPLAB X IDE」 - 19


UART1」タブの更に下の「Easy Setup」タブから…。

ここは「Enable UART Interrupt」チェックボックスを✅️するだけでOKです。

「MPLAB X IDE」 - 20


ホント、最後の最後。

シリアル通信ポートを追加したので、これが使うマイコンのピンを設定してやる必要があります。

これには「Pin Manager: Grid Vier」タブを開く必要があります。

「MPLAB X IDE」の最下方にタブがありますので、それをクリックすると開くことができます。

「MPLAB X IDE」 - 21


「Pin Manager: Grid Vier」が開いたら「UART1」モジュールが出てくるまでスクロールし「U1RX」の行と「Port F」の「4」の列が交わるグリッドをクリックします。

グリッドの背景が緑色になり、鍵のマークを施錠状態にすればOKです。

同様に「U1TX」の行と「Port F」の「5」の列が交わるグリッドもクリックします。

これで、シリアル通信ポートのピン設定は完了です。

「MPLAB X IDE」 - 22


さて、これで「Explorer 16/32 Development Kit」でTOPPERS/ASPを動かすための全ての設定が完了しました。

今まで行った設定内容を盛り込んだデバイスドライバやミドルウェアをソースコードとして吐き出させます。

「Project Resources」リストの上方にある「Genarate」ボタンをクリックしましょう。

「MPLAB X IDE」 - 23


この記事の通りに作業いただいた場合は、以下のパスにソースコードを含む「mcc_generated_files」というディレクトリが出力されます。


C:\Users\<ユーザー名>\MPLABXProjects\hinagata.X

エクスプローラ - 1


一方、今回の内容と同じ「mcc_generated_files」がTOPPERS/ASPのディレクトリの中に元々存在します。


C:\cygwin64\home\<ユーザー名>\asp_pic24f_gcc\target\explorer1632_db_gcc

エクスプローラ - 2


冒頭にお伝えした通り、今回の記事の作業は必ずしも行っていただく必要はありませんでした。

しかし、TOPPERS/ASPが動いた後、そこでアプリケーションを作ろうとした時に、新しいペリフェラルを使いたいケースが必ず出てきます。

そういう時には、今回の記事の内容を応用していただいて、雛形プロジェクトを作ってソースコードを生成してください。

今回はタイマーとシリアル通信ポートだけでしたが、他のペリフェラルも大体同じ手順で設定することができます。

こうして新しく生成した「mcc_generated_files」を元々の「mcc_generated_files」に上書きすれば、追加したペリフェラルをTOPPERS/ASP上で使うことができますよ。


さて、次回はTOPPERS/ASPを実機に書き込んで、デバッグを行ってみましょう。

ブログも、もうちょっと頻繁に更新できるくらいの生活の余裕が欲しいです…。


<続く>

2025年12月30日火曜日

TOPPERS/ASP - PIC24F版 その3

前回からの続きです。

このテーマを最初からご覧になる場合はこちらからどうぞ。


開発環境の構築(Cygwin編)

続きまして「Cygwin」のインストールを行います。

今回は開発環境にナウい「Visual Studio Code」を使うと言いましたが、TOPPERS/ASPを使用するにあたってはどうしてもこの「Cygwin」が必要になります。

「Cygwin」の中の「make」や「perl」といったツールを使いたいからです。

実作業は、このページ(TOPPERS/ASPのビルドからデバッグまで~Cygwinの導入)を参考にしてください。


「Cygwin」がインストールできたら、ここまでの作業が上手くいっているかどうか確認しておきましょう。

次のページ(TOPPERS/ASPのビルドからデバッグまで~サンプルプロジェクトのビルド)を参照してください。

ただし、今回使用するソースコードはこのページの冒頭の「NUCLEO-F401RE STM32 Nucleo-64」開発ボード用のTOPPERS/ASPカーネル簡易パッケージではなく、「Explorer 16/32 Deveopment Kit」用のものを使います。

ソースコードのダウンロードはこちらからどうぞ。

また、「Github」を使いたい方は以下のコマンドでソースコードのクローンを行います。


$ git clone https://github.com/RyutaroMorita/asp_pic24f_gcc.git

Cygwinターミナル - 1


ダウンロードとGithub、いずれの場合も「asp_pic24f_gcc」というディレクトリの名前を「asp_1.9.2」などと改名すると、上記のページと同じ状況になります。

また、今回は「OBJ」ディレクトリを作成する必要はありません。

これは既に用意されていますので、そのまま「OBJ」ディレクトリに移動し「make~」コマンドを実行してください。


<補足>

「make depend」の実行時に以下のようなエラーが出ることがあります。

Cygwinターミナル - 2


これは、「extract24.exe」というユーティリティの実行権限がないためプログラムが実行できないという意味です。

このユーティリティは「make depend」を実行する過程で呼ばれます。

これを解決するには、以下のコマンドでこのユーティリティに実行権限を与えます。

以下のコマンドを実行します。


$ chmod 755 ../arch/pic24f_gcc/utils/extract24.exe


じゃあ、この「extract24.exe」って何なの?…ということですが、これは私の自作のユーティリティです。

PIC24FマイコンのバイナリをTOPPERS/ASPのコンフィギュレーターに通すときに絶対に必要だったもので、これはPIC24のアーキテクチャに起因し…と、説明が長くなりそうなので、機会があれば「まとめ」の記事にでも説明したいと思います。


開発環境の構築(Visual Studio Code編)

お次は「Visual Studio Code」のインストールを行います。

すでに統合開発環境(IDE)として、前回「MPLAB X IDE」をインストールしました。

もちろん、これを使って開発を進めても問題ありません。

しかしながら、実際にコードを書いてみると判りますが「Visual Studio Code」は軽量で非常に優秀なエディターです。

強力な検索機能や、ハイライト表示、コード補完機能(構造体変数に「.」と打つと候補のリストビューが出てきたりするヤツね!)など、生産性は大きく向上すると思います。

こういったものは個人の好み(ていうか信仰)がありますので、お好みのエディターをご使用ください。

とりま、この記事ではエディターとして「Visual Studio Code」、デバッガモニタとして「MPLAB X IDE」を使用するものとして説明します。

さて、その「Visual Studio Code」のインストール方法ですが、このページ(μITRONプログラマーがZephyrに挑戦! その3)を参考にしてください。

今回のPIC24マイコンとは全く違う記事ですが、インストーラーのダウンロードから日本語設定まで説明してます。


Visual Studio Codeの使い方

さて、インストールして日本語化まで行った「Visual Studio Code」、開いている方は、一旦閉じちゃってください。

そして、ダウンロードして一度ビルドまで通した「Explorer 16/32 Development Kit」用のTOPPERS/ASPのソースディレクトリを見てみましょう。

名前は「asp_pic24f_gcc」(改名した場合は「asp_1.9.2」ですね)というディレクトリでしたね。

記事通りであれば以下のパスです。


C:\cygwin64\home\<ユーザー名>\asp_pic24f_gcc

TOPPERS/ASPソースツリーのディレクトリ - 1


エクスプローラをちょっとだけ下にスクロールしてやりますと「asp_pic24f_gcc.code-workspace」というファイルがあると思います。

こいつをダブルクリックしてください。

TOPPERS/ASPソースツリーのディレクトリ - 2


以下のように「Visual Studio Code」が起動し「Explorer 16/32 Deveopment Kit」用のTOPPERS/ASPワークスペースが開かれます。

「Visual Studio Code」 - 1


この過程で以下のようなポップアップが出るかもしれません。

その場合は「はい、作成者を信頼します」をクリックしてください。

信頼して!

「Visual Studio Code」 - 2


次に、このソースツリーに対し、ビルドやクリーンなど色々と操作するためのターミナルを表示させましょう。

それには「Visual Studio Code」上方に配置されている「表示」メニューから「ターミナル」をクリックします。

「Visual Studio Code」 - 3


すると「Visual Studio Code」下方にターミナルが表示されました。

「Visual Studio Code」 - 4


このターミナルは、すでにインストールした「Cygwinターミナル」そのものです。

ここでは「Cygwinターミナル」と全く同じ操作を行うことができます。


例えば、ソースツリーの「asp_pic24f_gcc」(改名した場合は「asp_1.9.2」)ディレクトリの中の「OBJ」へ移動するために、以下のコマンドを入力します。

ルートは「C:\cygwin64\home\<ユーザー名>」です。


$ cd ./asp_pic24f_gcc/OBJ


サンプルプロジェクト「OBJ」は「Cygwinターミナル」で先程、確認のためにビルドしていますよね?

それを一旦キレイにクリアしましょう。

以下のコマンドを入力します。


$ make realclean


実行結果は以下の通り。

「OBJ」ディレクトリの中にあった「~.d」とか「~.o」などのビルド生成物がクリアされ、ソースコードのみが残った状態になります。

「Visual Studio Code」 - 5


これで作業中に「Visual Studio Code」と「Cygwinターミナル」の二窓をしなくて良くなります。

※「二窓」とは、Windowsで複数のアプリを同時に起動させるという意味のオジサン言葉である。昔は複数のアプリ(特にブラウザ)を立ち上げるとWindowsが頻繁にフリーズしたため、オジサンたちにとってはリスキーな行為であるというトラウマが根強く残る。


ソースコードの編集は、一般的な統合開発環境(IDE)と同様に、リストビューからファイルを選び、メインビューでソースコードを表示して、それを編集するスタイルとなります。

例えば、今回のビルド対象であるサンプルプロジェクト「OBJ」のメインファイルを編集したい場合は「Visual Studio Code」左側のエクスプローラーから「OBJ」ディレクトリ以下の「sample1.c」をダブルクリックします。

中央のメインビューにソースコードが表示されたでしょうか?

「Visual Studio Code」 - 6


編集が終わったらソースコードを保存して「Visual Studio Code」下方のターミナルで以下のコマンドでビルドを行います。


$ make depend

$ make


全く「Cygwinターミナル」と一緒ですね!


以上で、開発環境の構築は終わりました。

次回からは、このPIC24版TOPPERS/ASPのサンプルプロジェクトを実際に実機(Explorer 16/32 Development Kit)で動かしていく準備をしていきましょう。


本業が地獄みたいな状態で、3ヶ月以上もブログの更新を止めてしまいました。

年末のご挨拶をしたいので何とか年内に更新を!と…。


皆様、どうか良いお年を!

来年も皆様にとって素晴らしい年になりますように!


<続く>

2025年8月17日日曜日

TOPPERS/ASP - PIC24F版 その2

前回からの続きです。


開発環境の構築(MPLAB X IDE/XC16編)

MPLAB X IDE」とは、Microchip社の純正のIDEです。

以前「TOPPERS/ASP - PIC32MX版 その2」でも紹介していますが、大分時間が経ってしまって、バージョンアップもして手順が変わっているかもしれませんので書き直します。

PIC24F版のTOPPERS/ASPを使って開発を行っていく上では、以下の方針を採ります。


1.コーディングとビルドは主に「Visual Studio Code」を使う。

2.デバッグ作業は主に「MPLAB X IDE」を使う。


今回はコーディングとビルドに、いつもの「Eclipse」ではなく「Visual Studio Code」を使ってみましょう。

「私はEclipseが好き!」って方は「TOPPERS/ASP - PIC32MX版 その4」の記事を参考にしてください。

大体、同じ手順でイケルはずです。


では、まずは以下のページで「MPLAB X IDE」のダウンロードをしましょう。


https://www.microchip.com/en-us/tools-resources/develop/mplab-x-ide

「MPLAB X IDE」ダウンロード・ページ - 1


上記のページのちょっと下の方に行ってもらって…。

すると「MPLAB X IDE vX.XX Released」という見出しがあります。

その下のテーブルから「Download」の表示をクリックします。

「MPLAB X IDE」ダウンロード・ページ - 2


ダウンロードが完了すると「MPLABX-vX.XX-windows-installer.exe」というファイルが落とせます。

これをダブルクリックしてみましょう。

以下のようにインストーラーが起動します。

Next >」ボタンをクリックして先に進みましょう。

「MPLAB X IDE」インストーラー - 1


毎度おなじみのライセンスの承認です。

当然「I agree the agreement」のラジオボタンをクリックし、「Next >」ボタンをクリックです。

「MPLAB X IDE」インストーラー - 2


この画面、特に事情がない限りは、このまま「Next >」ボタンをクリックしてください。

「MPLAB X IDE」インストーラー - 3


以下の画面では、開発するターゲットのの種類を選ぶチェックボックスがあります。

ディスクスペースに余裕のある方は、全部選択しておいても良いです。

ここで全てのターゲットをインストールしておくと、この先、今回のPIC24F以外のマイコンを使う必要が生じたとき、コンパイラだけ別個インストールすれば良いので、後が楽というのはあります。

とはいえ、かなりの容量を食いますので躊躇してしまいますね。

まあ、最低でも「dsPIC DSCs and 16-bit PIC24 MCUs」だけは選んでおきましょう。

その後に「Next >」ボタンをクリック!

「MPLAB X IDE」インストーラー - 4


以下の画面で「Next >」ボタンをクリックすると、インストール作業が始まります。

「MPLAB X IDE」インストーラー - 5


インストール作業が始まります。

かなりの時間がかかりますので要注意です。

私のポンコツPCで30分位です!

前々回のターゲット選択画面で全部チェック入れちゃったからなぁ…。

「MPLAB X IDE」インストーラー - 6


インストールが終了すると、以下の表示になります。

ここでは、一緒にインストールを行うコンパイラと、それらのセットアップが完了した際に「MPLAB X IDE」を起動するかどうか?をチェックボックスで選択します。

先ほどのターゲットの選択と同じように、ディスクスペースに余裕のある方は、全部選択しておいても良いですが、8-bitや32-bitのPICを使わない人には意味はありません。

最低でも「Install latest MPLAB XC16 compiler vX.XX(16-bit PIC24 devices)」と「Launch MPLAB X IDE vX.XX」だけはチェックを入れておきましょう。

その後に「Finish」ボタンをクリックすると、ひとまず「MPLAB X IDE」のインストールはし完了です!

「MPLAB X IDE」インストーラー - 7


続けざまに、PIC24F用のコンパイラである「XC16」のインストーラーが起動します。

早速「Next >」ボタンをクリック!

「MPLAB XC16」インストーラー - 1


またまたライセンスの承認です。

ここでも「I agree the agreement」のラジオボタンをクリックし、「Next >」ボタンをクリックです。

「MPLAB XC16」インストーラー - 2


ライセンスの種類は初期値の「Free」のままで大丈夫です。

この「XC16」コンパイラには無料版と有料版があります。

無料版である「Free」ライセンスでは最適化が「-O1」まで設定可能で、「-O2」は許可されません。

ホビーユースでは「Free」ライセンスで十分ですが、商用で使用する場合は、有料ライセンスが必要となるでしょう。

えらい高いけど!

Next >」ボタンをクリック!

「MPLAB XC16」インストーラー - 3


以下は特別な事情がない限りは、そのまま「Next >」ボタンをクリックしてください。

「MPLAB XC16」インストーラー - 4


以下の画面では、デフォルトではチェックされていない「Add xc16 to the PATH environmant variable」にチェックを入れてください。

ここでは「XC16」コンパイラのパスをシステムの「PATH」環境変数に追加するかどうかを選択します。

ここにチェックを入れると、手動で「PATH」環境変数を追加しなくて済むのでお得です。

つまり、この作業が要らなくなります。

チェックを入れたら「Next >」ボタンをクリックです。

「MPLAB XC16」インストーラー - 5


ラスト!

Next >」ボタンをクリックでインストール作業開始!

「MPLAB XC16」インストーラー - 6


インストール作業が開始されます。

今回は常識的な待ち時間です。

「MPLAB XC16」インストーラー - 7


作業が終わると、以下の表示となります。

気になるのは「Your Host ID is:」という表示の右にある文字列です。

念のため、スクリーンショットでも保存しておきましょうか。

(後で必要になったことはありません…。)

Next >」ボタンをクリックでしましょう。

「MPLAB XC16」インストーラー - 8


最後の最後、以下の画面で「Finish」ボタンをクリックすれば「XC16」コンパイラのインストールも完了です!

「MPLAB XC16」インストーラー - 9


その後しばらくすると、以下のようなイケてるスプラッシュが表示され…

「MPLAB X IDE」スプラッシュ


…以下のように「MPLAB X IDE」が起動します。

以上でコンパイラを含めた「MPLAB X IDE」のインストール作業は終わりです。

お疲れ様でした~。

「MPLAB X IDE」


次回も「Visual Studio Code」など、残りの開発環境の構築手順などをご紹介します。

この「MPLAB X IDE」は、NetBeansというオープンソースのIDE(統合開発環境)がベースになっていますね。

他のマイコンベンダーは「Eclipse」ベースのIDEがメジャーですので珍しいです。

そのうち、全部今流行りの「Visual Studio Code」に統合されるのでしょうか?

使う側は、操作方法が統一されるので良いことですけどね。


<続く>

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