2025年7月27日日曜日

TOPPERS/ASP - PIC24F版 その1

 TOPPERS/ASP - PIC24F版 概要

久々の新アーキテクチャ、今度は「PIC24F」です。

Explorer 16/32 Deveopment Kit - 1


すでに「PIC」については、以前「TOPPERS/ASP - PIC32MX版 その1」の記事で取り上げさせていただきました。

この時の「PIC32MX」はハイエンドな32bitマイコン。

今回の「PIC24F」は16bitのマイコンです。

24bitじゃないです。

Microchip社の「PIC」シリーズは、その使い易さや入手性の良さで電子工作を趣味としている方々の間で大変人気があります。

しかしながら、ネットなどで見かける電子工作の作例では「PIC16」や「PIC18」などの8bitのシリーズがメジャーです。

今回取り上げる「PIC24F」は16bitのマイコンであり「PIC」シリーズの中でも最も中途半端で地味な存在でしょう。

しかし「PIC」シリーズの中には同じ16bitマイコンである「dsPIC」というシリーズもあります。

こいつはかなり本格的なDSPを搭載しており、デジタル信号処理を多用するアプリケーションにおいてはミドルレンジの32bitマイコンをも遥かに凌駕するほどの性能を持っています。

(DSPに関しては以前この記事で極めて雑な説明をしてますが、どれだけ雑なのか興味がある方は是非。)

それでいて安価であるという魅力的な製品です。

こいつは是非とも使いたい!

実はこの「dsPIC」というのはベースが「PIC24F」であり、その上にDSPを組み合わせた製品なのです。

つまり「PIC24F」を勉強すれば、お目当ての「dsPIC」も使えるようになるかも!?

…というわけで「dsPIC」の前哨戦として、まずは「PIC24F」に「μITRON4.0」準拠のRTOS(リアルタイムOS)であるTOPPERS/ASPを移植してみました。

じゃあ、肝心の「dsPIC」用RTOSは?というと…未だ実装できていません。

この「TOPPERS/ASP PIC24F版」も、かなり昔に実装したもので記憶があやふやなのですが、多分これが動くようになった時点で使用目的のプロジェクトが中止になっちゃって、そのまま放棄しちゃったんでしょう…。

(多分自分史上、一番ポーティングが厄介だったマイコンという記憶はあります。)

お役に立てるか分かりませんが、開発環境の構築、ビルド、デバッグまでの手順をご紹介します。


必要なもの

まずは、今回のターゲットとなる「Explorer 16/32 Deveopment Kit」です。

こちらでは¥25,000くらい…ってこんなに高かったかなぁ~!?

私が買ったときは、2万円行かなかったような…?

この評価ボードにはMicrochip 社の「PICkit3」相当のデバッガが搭載されていますので、これ以上の投資は必要ありませんが、それにしても高い。

円安怖いです。

Explorer 16/32 Deveopment Kit - 2


更に、この評価ボードはマイコン基板が取り外せるようになっていて、最初に付いてくるPIC24Fマイコンの他にも、PIC32MXなどの他のマイコン基板だけ買ってきて乗せ換えて使うことができます。

もちろん、例のdsPICもね!

デバッガが搭載されていることと、この使い勝手だけが救いです…。

Explorer 16/32 Deveopment Kit - 3


ダウンロード/GitHub

ソースコードの入手は、こちらからどうぞ。

なるべく定期的にメンテナンスするようにしています。

記事を書きながら再検証もしていますので、ちょこちょこ修正が入るかもしれません。

動きがおかしいな?という場合は最新版に更新をお願いします。

特にデバッガの使い方は改善が必要かも…。


次回から、開発環境の構築方法から書いていきますので、よろしくお願いします!

基板のこういう部分を見ると、フーって息を吹きかけたくなるのは氷河期世代の本能でしょうか…?

Explorer 16/32 Deveopment Kit - 4


<続く>

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