2022年10月7日金曜日

お使いの Google アカウントをロックしました

ある日の午後、Googleアカウントが無効となった旨を通知するメールが再設定用に登録しておいたアドレスに届きました。


スパム行為がGoogle先生のポリシーに反すると書いてありますが、全く身に覚えがないっ!…という訳ではありません。

今回の私のケースでは、十分に予想できたことなのです。

ですので、「まさか!?」というより「やはり!」というのが一番の印象でした。

とはいえ、実際にこのメールを受け取り、開いていたChromeブラウザの同期アイコンに「一時停止中」と出ているのを見て事の重大さに焦りました。

以下、私がこのペナルティーを受け取ってしまった原因と思われる行為と、アカウント復活までの過程を説明したいと思います。

同じような目に遭った方の参考になれば。


何をやってしまったのか?

この日の午後まで、私は以下の状況に置かれていました。

状況が複雑なので箇条書きにします。


1.電子メールは個人用、会社用もまとめてGmailで管理していた。

2.バックアップのため、Gmailで受信したメールは全てYahooメールに転送する設定にしていた。(これがマズかった!)

3.今月から勤務先の会社の名称が変わったのでメールアドレスのドメイン名が変わった。

4.この時、会社の古いメールサーバには、添付ファイルの問題でサーバーから削除されていない多くのメールが残留していた。

5.会社のシステム部門は、これらをそのまま新しいメールサーバーにコピーしていた。

6.Gmailで会社の新メールアドレスを追加し、旧メールアドレスを削除した。


ここからがペナルティーの原因となる行為です。

箇条書きにします。


1.Gmailは会社の新しいメールサーバーから受信データの取り込みを始めた。

2.当然、添付ファイルの問題でサーバーから削除されていないメールも取り込み始めた。

3.Gmailはこのようなファイルを検出するとアラートメールをユーザーに通知する。

4.問題となるファイルが多かったため、大量のアラートメールが通知され、それらはYahooメールにも転送された。

5.Yahooメールは同じ内容のアラートメールを短時間に大量に転送されたたため、以降のメール転送に対しエラーを提示した。

6.Gmailは転送先のYahooメールから、やはり短時間に大量のエラーを受け取った。


結果、Googleは私のアカウントがスパム行為を行っていると認識し、アカウントの無効化に至ったと考えています。

もし、私がGoogleの中の人であっても、このようなエラーログを見ればスパム行為と断定するでしょう。

たとえ、この判断をAIが行っていたとしても同様です。

問題のメールを放置しておいた私が悪いのです。

このときの状況は、Gmailの画面上で確認できていたため、少しでも早くYahooメールへの転送を解除すればよかったのかもしれません。

そして、まさにこのときに、ひょっとしたらGoogleから警告を食らうかも?と思っていましたが、傍観してしまいました。

全く言い訳のしようもございません!


アカウント復活のためにとった行動

かくして、私のネット人生は大いなるGoogleの加護という「エデンの園」から放り出されてしまいました。

十数年に渡る公私を問わないメールのデータも、Googleドライブに保存しておいた書類も、ようやく始めたこのブログのデータも…。

全てアクセスできなくなりました。

世界は急激に色を失いました…が、このときの私の顔だけは、映画「アバター」のナヴィ族よろしく青ざめていたはずです。

…とにかく、状況確認!

早速、ネットで同じような状況に置かれた人がいないかどうか、また、そこからのアカウント復活の方法を探し始めました。

ここでもやはり「Google」検索を使って…。

検索結果は絶望的でした。

結局、アカウント無効から削除に至った例が圧倒的に多く、アカウント復活の例は極めて少なかったのです。

これはもう仕方がない。

新しいアカウントを作成してネット人生再出発だ…と決心するものの、できることはやっておこうと思いました。

先程の通知メール、よくみると「審議をリクエスト」というボタンがありますね。


これに一縷の望みを賭けるしかない!

これをクリックすると、いくつかの質問に答えるためのページに誘導されます。

いわば、法廷ですね。

(動転していてスクリーンショットは撮っていません。)

重要なのは、事ここに至った過程(思い至る節)を説明するためのフォームです。

ここに、上記の行為を簡潔に書き込み、そして「土下座」という行為をそのまま文章化したようなお詫びの言葉を添えました。

(今回の状況を私の英語力で説明するのは難しいので、日本語で書きました。)

それを送信すると、程なくして以下のメールが届きました。


とりあえず、2営業日待ってみましょうか。

長い2日になりそうです。

死刑判決を待つ囚人の気分です。

Google先生の最後の慈悲、無効となっているアカウントのデータをダウンロードできるとのこと。

ダウンロードの準備ができるまでしばらく時間がかかるようで(私の場合は6時間ほど)、準備が完了すると以下の通知が届きます。


有無も言わさず、ダウンロードです。


そしてアカウント復活へ

2営業日待とう!と決意したものの、Googleアカウントのないネット生活は不便の連続です。

アカウント無効の翌日、このままアカウントが削除された場合のときに備えて、新しいGoogleアカウントを作成しました。

そこにダウンロードした旧アカウントのデータをコピーして復旧を試みたのですが…。

まず、メールに関しては「mbox」形式(20GB!)でダウンロードできたため、これは完璧に復旧可能。

問題は、Blogger(このブログ)のコンテンツとGoogleドライブです。

これらに関しては、ダウンロードしたデータの中には含まれていませんでした!

ブログは、まだ始めて二ヶ月弱だし一から復旧するのも大した苦労ではありませんが、問題はGoogleドライブ。

ここにしか置いてないデータも少なくはなかったのです。

この例から分かることは、GoogleはGmailのデータに関しては相当に厚い配慮をしてくれるが、それ以外のデータに関してはそうではないということです。

日頃のクラウドデータに対するバックアップの重要性を痛感した瞬間です。

そして、その日の深夜、判決は予想よりも早く下されました。


…マジ!?

やったぜ!「勝訴ォー!」(って、テメエが悪いんだろがっ!)


ここから世界は急激にました。

早速、アカウントにアクセスして復旧を確認。

Gmail、OK

Googleドライブ、OK

フォトもOK

しかし、ブログは…ダメでした。

アクセスすると「このブログは削除されました」という表示が出ます。

これは、作り直すしかないか…それでも他のサービスが復旧できたので大満足です。

アカウント無効から再審議のリクエスト、それからの復活まで、32時間。

Google先生の迅速な対応に感謝。

何よりもアカウントの復活を許可してくれて大感謝です。

アカウントを再開すると、以下のようなメールが届きます。


いやぁ、「ありがとう」はこっちのセリフだし…。

アンケートに回答」というボタンをクリックすると「審議をリクエスト」の時と同じように入力フォームのあるページに誘導されます。

ここに「サポートチームにコメント」というフォームがありましたので、私は「祈り」という行為をそのまま文章化したような賛美の言葉を添えるのでした。


遅れてブログも復活!

さて、アカウントを再開しても取り戻せなかったもの、それはブログのコンテンツです。

二ヶ月弱とはいえ、書き込んだコンテンツのバックアップもない状態でしたので、それを復旧させるのは一苦労です。

アカウント再開から8時間後、ネット上にキャッシュでも落ちていないかなぁ~?とGoogleで検索したところ、自分のブログが表示されました。

しめた!キャッシュが残っていた!と思ってアクセスすると、何かおかしい。

これキャッシュじゃないぞ、生きてるページだぞ!と気づくのに時間はかかりませんでした。

すぐさまBloggerの管理画面にアクセス…


完全に復旧している~!!


というわけで、今回のようにアカウントを無効にされて、その後に再開できたとしても全てのサービスが復旧するのには時間がかかようです。

特にBloggerの場合は再開から8時間後。

実はこの時、アカウント無効を知った翌日に作った新しいGoogleアカウントで、このブログの復旧作業を始めていました。

無駄な作業になってしまいましたが…


終わり良ければ全て良し!


杞憂に終わって何よりでした。


まとめ

以上が今回の顛末でした。

私の不注意が原因で、アカウント無効に至り、それを寛大なるGoogle先生が再開を許可してくれたわけですが、これを繰り返さないように肝に命じなければなりません。

Googleには莫大な数のユーザーがおり、今回のような問題に対し、その一つ一つを有人で対処できるはずもありませんから、電話など人と直接的に対応することはありません。

それでも伝わってきたのは、先ずは「ユーザーの保護」という観点を第一に考えているということです。

ユーザーのアカウントが何やら悪い勢力に利用されているのではないか?

ならば、ユーザーの被害を最小限に食い止めよう!

今回の私の件に関しても、そういった意図でのアカウントの無効化だったはずです。

故に、ユーザーの無実が証明されれば、アカウントの再開を許可してくれる場合もあるということです。

今回は完全に私の不注意でしたが、それでも!

だから、同じような目に遭った方は、どうか冷静に対処して欲しいと思います。

希望はあります!

一方で、私達の生活がこれほどまでにGoogleに依存していたのか!?ということを改めて認識させられました。

Googleが経営破綻などにより全てのサービスを完全に停止するようなことは考えられませんが、狂った独裁者が核のボタンを握っているこのご時世、何が起こるかは分かりません。

(まあ、そうなったらネットも何もあったもんじゃありませんが。)

日頃から重要なデータのバックアップは万全に!


特に、BloggerのデータGoogleドライブは…ね。

2022年10月2日日曜日

TOPPERS/ASP - Arduino Mega2560版 その4

前回からの続きです。

このテーマを最初からご覧になる場合はこちらからどうぞ。


プロジェクトの作成(Eclipse編)

前回までの作業で、開発環境をインストールし、Arduino Mega2560版TOPPERS/ASPのソースコードをダウンロードし、それをコマンドラインでビルドするまでを行いました。

このままずっとコマンドラインで作業するのもシンドいので、Eclipse上でビルドが行えるようにプロジェクトを作成しましょう。

このページ(TOPPERS/ASPのビルドからデバッグまで~サンプルプロジェクトのデバッグ)の「プロジェクトの作成」および「プロジェクトのクリーンとビルド」の項目を参考にプロジェクトを作成してください。

デバッガの登録」の項目は読み飛ばしてください。

今回はデバッグ作業をこのEclipse上で行わず、次にプロジェクトを作成する「Microchip Studio」上で行う方針なので、この作業は必要ありません。

Eclipseの画面右側に以下のようなアイコンが表示されて、これらをダブルクリックすることによりビルドができるまでを確認してください。


これでEclipse上でのプロジェクトの作成は完了です。

Eclipseを閉じる前に、次の作業のために「realclean」を実行しておいてください。


プロジェクトの作成(Microchip Studio編)

さて、もう一方のIDEである「Microchip Studio」用のプロジェクトも作りましょう。

とはいえ、既にこのプロジェクトはソースコードの「OBJ」ディレクトリ内に用意してあります。

(いやいや、ちゃんと自分で一から作りたい!という方は下記<補足>を参照のこと。)

asp.atsln」というファイルがそれです。

これをダブルクリックすると「Microchip Studio」が起動します。

(初回はじられないくらい起動が遅いです。

これだから極力使いたくないんですよね…。)


起動の途中に以下のようなダイアログが表示されるかもしれません。

開こうとしている「Microchip Studio」のバージョンが、このプロジェクトファイルが作られた時と違うじゃないか!って怒って(?)ます。

問題ないので「Yes」をクリックします。


さらにしばらく待つと、ようやく以下のようにIDEが起動します。

画面右上の「VA Outline」というウィンドウの下の「Solution Explorer」タブをクリックしてください。


Solution Explorer」タブにTOPPERS/ASPのソースコードが表示されているのを確認してください。


さて、この「Microchip Studio」でもTOPPERS/ASPをビルドしてみましょう。

画面上部の「Build」メニューから「Build Solution」の項目をクリックします。


ビルドが開始され、今までコマンドラインやEclipdeで見たようなビルドメッセージが画面下部に表示されれば、「Microchip Studio」上でのプロジェクトの作成は完了です。


<補足>

TOPPERS/ASPは独自のMakefileを使用してビルドします。

「Microchip Studio」で普通にプロジェクトを作成した際に自動的に生成されるMakefileではビルドができません。

したがって、TOPPERS/ASP用のプロジェクトを「Microchip Studio」で作成する場合は、TOPPERS/ASP用の既存のMakefileを指定してプロジェクトを作成する必要があります。

「Microchip Studio」でこれを行う場合は、プラグインをインストールする必要があります。

画面上部の「Tools」メニューから「Extentions and Updates...」の項目をクリックします。


以下のようなウィンドウが表示されたら、左のリストから「Online」をクリックします。


以下のようなウィンドウが表示されます。

多くのプラグインがあります。

既存のMakefileからプロジェクトを作成するためのプラグインは「Create Project from Makefile」という名前なので、このウィンドウの右上の検索ボックスに入力しましょう。



あった、これだ!

Download」ボタンをクリックしてプラグインをインストールします。


お約束のライセンス画面。

Install」をクリック。


インストールが完了したプラグインを使用するためには、「Microchip Studio」を再起動する必要があるみたいです。

Restart Now」をクリックします。


再起動後に画面上部の「Tools」メニューを見てみると、「Create Project from Makefile」が追加されているのが確認できるはずです。



これを実行するとウィザード形式で既存のMakefileから「Microchip Studio」のプロジェクトが作成できます。


最初から入っている「OBJ」ディレクトリの中の「asp.atsln」も、こうやって作りました。

一からプロジェクトを作るときの参考にしてください。


次回は、いよいよビルドしたTOPPERS/ASPを実際のハードウェアに転送して実行・デバッグを行うまでを見ていきましょう。


<続く>

2022年9月28日水曜日

TOPPERS/ASP - Arduino Mega2560版 その3

前回からの続きです。

このテーマを最初からご覧になる場合はこちらからどうぞ。


開発環境の構築(Eclipse編)

さて、デバッガを使うための「Microchip Studio」のインストールに続き、コーディングとビルドを行うための「Eclipse」をインストールします。

まずは、今回使う「AVR」用のツールチェーンの環境変数の設定を行います。

ツールチェーンは、「Microchip Studio」のインストールにより既に以下のディレクトリにセットアップされているはずです。


C:\Program Files (x86)\Atmel\Studio\7.0\toolchain\avr8\avr8-gnu-toolchain\bin


普通にGCCを含むGNUツールチェーンですね。


ディレクトリの名前で「Atmel」って何?と思われた方もいらっしゃるでしょう。

Atmel社は、かつてはAVRマイコンを始めとする半導体メーカーでした。

ホビー用途に使える手軽なマイコンとして、AVRマイコンは、PICマイコンと人気を二分するライバルでした。

だからかどうかは知りませんが、PICマイコンのメーカーであるMicrochip社が、あろうことかAtmel社を買収しちゃったんですね。

というわけで、ちょっと前まで「Microchip Studio」は「Atmel Studio」という名前であり、このディレクトリの名前はその名残りでしょう。

さて、話を戻して…。

環境変数の設定方法は、このページ(TOPPERS/ASPのビルドからデバッグまで~GNUツールチェーンの導入)の「環境変数の設定」の項目を御覧ください。

ただし、パスは…


C:\Program Files (x86)\GNU Tools ARM Embedded\7 2017-q4-major\bin


…となっているところを…


C:\Program Files (x86)\Atmel\Studio\7.0\toolchain\avr8\avr8-gnu-toolchain\bin


に置き換えてください。

こんな感じ…。


また、このページの「パスの確認」の項目で打ち込むコマンドも、以下のように変わります。


> avr-gcc --version


続きまして「Cygwin」のインストールを行います。

このページ(TOPPERS/ASPのビルドからデバッグまで~Cygwinの導入)を参考にしてください。


「Cygwin」がインストールできたら、ここまでの作業が上手くいっているかどうか確認しておきましょう。

次のページ(TOPPERS/ASPのビルドからデバッグまで~サンプルプロジェクトのビルド)を参照してください。

ただし、今回使用するソースコードはこのページの冒頭の「NUCLEO-F401RE STM32 Nucleo-64」開発ボード用のTOPPERS/ASPカーネル簡易パッケージではなく、「Arudino MEGA2560」用のものを使います。

ソースコードのダウンロードはこちらからどうぞ。

また、「Github」を使いたい方は以下のコマンドでソースコードのクローンを行います。


$ git clone https://github.com/RyutaroMorita/asp_arduino_mega2560_gcc.git


ダウンロードとGithub、いずれの場合も「asp_arduino_mega2560_gcc」というディレクトリの名前を「asp_1.9.2」などと改名すると、上記のページと同じ状況になります。

また、今回は「OBJ」ディレクトリを作成する必要はありません。

これは既に用意されていますので、そのまま「OBJ」ディレクトリに移動し「make~」コマンドを実行してください。


コマンドライン環境で正しくビルドができることを確認したら、いよいよ「Eclipse」のインストールを行います。

例のごとく、このページ(TOPPERS/ASPのビルドからデバッグまで~Eclipseの導入)を参考にしてください。


さて、以上でEclipseのセットアップは終了です。

これで「Microchip Studio」と「Eclipse」の2つのIDEを使用する準備が整いました。

次回は、それぞれのIDEでプロジェクトの作成を行います。


<続く>

2022年9月25日日曜日

TOPPERS/ASP - Arduino Mega2560版 その2

前回からの続きです。


開発環境の構築(Microchip Studio編)

Arduino Mega2560版のTOPPERS/ASPを使って開発を行っていく上では、以下の方針を採ります。


1.コーディングとビルドは「Eclipse」を使う。

2.デバッガを使う場合のみ「Microchip Studio」を使う。


…面倒くさいですね。

何で2つのIDEを使い分けなきゃならんのか?

それは、以下の理由からです。


1.「Microchip Studio」はMicrosoftの「Visual Studio」をベースにしているため動作が重くて使いにくい。

2.TOPPERS/ASPはビルドに独自のMakefileを使うため「Microchip Studio」のGUIによるソースコード管理の利点が少ない。


もちろん、これは個人的な好みです。

パソコンのスペックの問題はさておき、「Microchip Studio」だけで全てを賄う方法もあるに違いありません。

(私は上手くいかなかったのですが。)

しかしながら、ここでは上記の方針に則り説明していきます。


では、まずは以下のページで「Microchip Studio」のダウンロードをしましょう。


https://www.microchip.com/en-us/tools-resources/develop/microchip-studio


Offline Installer」と「Web Installer」という2つの種類のインストーラーがあるかもしれません。

ここでは「Offline Installer」を例とします。

ダウンロードが完了すると「as-installer-x.x.xxxx-full.exe」のようなファイルが落とせます。

これをダブルクリックしてみましょう。

以下のようにインストーラーが起動します。

ここでは「I agree to the license terms and conditions.」のチェックボックスをクリックして、「Next」ボタンをクリックして先に進みましょう。


次は、開発ターゲットのアーキテクチャを選択します。

今回のArduino Mega2560は「AVR」というアーキテクチャですので、ディスク容量に余裕がない方は最悪「AVR」だけチェックすれば良いでしょう。

「Next」ボタンをクリックして先に進みましょう。


サンプルプログラムをインストールするかどうかを選択します。

こちらもディスク容量に余裕がない方はチェックしなくて良いです。

「Next」ボタンをクリックして先に進みましょう。


以下、特に何もせずに「Next」ボタンをクリックして先に進みましょう。



ようやくインストールが開始されました。


…と思って安心したのも束の間、「MPLAB XC8」というソフトウェアのセットアップが始まります。

この「XC8」というのは「PIC」というMicrochip社の看板マイコンのためのコンパイラなのですが、前の画面で特に選択してませんよね?

なんででしょう?

まあ、害にはならないと思いますのでインストールしてあげましょう。

「Next」ボタンをクリックして先に進みましょう。


お約束のライセンス画面です。

I accept the agreement」のラジオボタンを選択して、「Next」ボタンをクリックして先に進みましょう。


以下、特に何もせずにひたすら「Next」ボタンをクリックして先に進みましょう。





ようやく「XC8」のインストールが開始されました。


「XC8」のインストールが終了すると、以下のように「Your Host ID is:」という記述の後にパスワードらしきものが表示されています。

「XC8」を使用する際にはアクティベーションが必要であり、その登録のために必要なIDなのだそうです。

今回のAVRだけではなく、将来的にPICも使いたいよ~という方は、メモしておいた方が良いでしょう。

メモしたら「Next」ボタンをクリックして先に進みましょう。


「XC8」のインストールはこれで終了のようです。

「Finish」ボタンをクリックして先に進みましょう。


「Microchip Studio」のインストーラー画面に戻ってしばらくすると、お待ちかね(?)の「Visual Studio」のインストールが始まります。

このフェーズは今までのように色々聞いてこないので楽ちんです。

…なまら時間が掛かりますが。

「Visual Studio」のインストールが終了すると、自動的に消えて再び「Microchip Studio」のインストーラー画面に戻ります。


この後のインストールの過程で、以下の画面が表示されることがあります(3回位)。

これは、各種デバッガのデバイスドライバのインストールの許可を求めています。

その中には、今回使用する「Atmel-ICE」のデバイスドライバもあるはずです。

「インストール」ボタンをクリックしましょう。


かなりの時間が掛かりますが、以下の画面が表示されると全てのインストール作業は終了となります。

「Close」ボタンをクリックします。


「Microchip Studio」が起動するはずです。

以下のような画面が見られれば「Microchip Studio」のインストールは成功です。

お疲れ様でした!


次回以降も開発環境の構築を行います!


<続く>

2022年9月18日日曜日

TOPPERS/ASP - Arduino Mega2560版 その1

TOPPERS/ASP - Arduino Mega2560版 概要

皆様おなじみの「Arduino」。


「Arduino IDE」という優れた開発環境を使って、手軽に組み込みソフトを作って動かせる安くて便利なボードとして、愛用されている方も多いのではないでしょうか。

私も長年、仕事で原理試作品をパパッと開発するために愛用しています。

でも、モノによってはどうしてもマルチタスクを使いたい案件もあり、Arduinoの本来の使い方では解決できないケースもあります。

そこで、「Arduino Mega 2560」に「μITRON4.0」準拠のRTOS(リアルタイムOS)であるTOPPERS/ASPを移植してみました。

普通Arduinoといえば、「Arduino UNO」という代表機種を指しますが、今回使うのはその上位版の「Arduino Mega 2560」です。

「Arduino UNO」に搭載されているCPUは、ATmega328P(ROM:32KB/RAM:2KB)というもの。

ROMはともかく、さすがにこのRAM容量ではOSが載りません。

一方の「Arduino Mega 2560」に搭載されているCPUは、ATmega2560(ROM:256KB/RAM:8KB)ですので、十分とは言えないまでも何とかなるかな~?と思いました。

さて、このATmega2560、なんと8ビットCPUです。

今どき8ビットってあ~た…。

しかしながら、レジスタの数が多くてアセンブラのニーモニックもRISCらしくキレイで、そのせいもあってか8ビットCPUとしては例外的にGCCコンパイラが提供されています。

クロックも16MHzで動作しますので、ちょっとしたIoT機器なら十分に開発できそうです。


必要なもの

まずは、今回のターゲットとなる「Arduino Mega 2560」です。

7,000円以上したら高いと思ってください。


次に、デバッガです。

Atmel-ICE」っていいます。

秋月電子さんで16,800円ですね。

高い!…と思われるかもしれませんが、これ一台あるとAtmel系は今回のAVRやSAM(ARM)シリーズのデバッグも出来ちゃうので、今回の「Arduino Mega 2560」に限らずArduinoシリーズを普段良くお使いの方は買っておいて損はないですよ。

まあ、安くはないわな…。


ダウンロード/GitHub

ソースコードの入手は、こちらからどうぞ。

なるべく定期的にメンテナンスするようにしていますので、動きがおかしいな?という場合は最新版に更新をお願いします。

それでもダメな場合はコメントください。


では、次回以降、開発環境の構築やビルド方法、使い方を書いていきます!


<続く>

2022年9月4日日曜日

MSX DEVCON 1 Tokyo その2

 「MSX DEVCON 1 Tokyo」へ行ってきました。

結論から言えば、守秘義務があるためここで当日の内容を発信することはできません。

ごめんなさい。


今回のDEVCONの内容は、確かに一般ユーザー向けの内容ではなかったのですが、元々ゲームマシンとしてのMSXではなく、他の分野への展開を期待していた私のような人間にとっては大いに腹落ちさせられました。

故に「DEVCON」だったのでしょうが。

もちろん、ゆくゆくは一般ユーザー向けの発表会やイベントの計画もあるそうですので大いに期待しましょう。


それにしても、勉強しなきゃいけないことが増えました。

おちおち仕事なんか、やってられないな。


DEVCONの会場は東京大学。これが大学の門かよ…。


こっちが正門。私みたいなバカがくぐると突然死するとかないよな?

と半ば本気でビビっていた。


安田講堂。かつてここを象徴とした一連の紛争は、

日本が一歩先へ進むための通過儀礼だったのだろう。


お土産をいただきました。西氏の著作でサイン入り。

こっちは神棚に置いて、Kindle版を買って読んでます。

MLAA License

 名称:「MLAAライセンス」(MLAA) タイプ: ・コピーレフト…× ・ライセンス文の掲示…〇(ソースコード頒布のみ) ・コピーライト(著作権)…〇(ソースコード頒布のみ) ・その他…〇(バイナリ頒布のみ) 原文: Copyright: 2010 Jorge Jimenez ...